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北岡泰典著「5文型とNLPで英語はどんどん上達する」書評ページ

このページは、3 月 1 日にダイヤモンド社から出版された北岡泰典著「5文型とNLPで英語はどんどん上達する」 (副題は「21世紀の国際人になるための革命的英語学習法」、202 ページ) の書評ページです。

以下のリンクをクリックすれば、各書評にアクセスできます。

* 「5文型とNLPで英語はどんどん上達する」書評、その一

* 「5文型とNLPで英語はどんどん上達する」情報ページ

* 「5文型とNLPで英語はどんどん上達する」紹介ページ



「5文型とNLPで英語はどんどん上達する」書評、その一


「北岡氏はおそらく日本で一番NLPに造詣の深い人だと言われています。本場アメリカの4人のNLP創設者から直接指導を受けた、唯一の日本人と言われており、また、NLP関連の本を初期から翻訳しています。その人がなんと英語の学習法に関する本を出しました。もちろんNLPとの関連性においてです。実は私もNLPのことを知ってから、去年の夏ごろ、『NLPで英語上達するちゃうかな~』と思ったり言ったりしていたので、今回のこの本は出る前から注文していました。

北岡氏は英語をマスターするのに『構造的理解』が必要だと言っています。つまり中学高校で習った『5文型』に関する理解です。近頃、日本の英語教育の失敗を反省してか、これまでの文法中心主義からオーラルやリスニング重視になりつつあるそうなんですが、北岡氏が言うには『世界観が出来ている人には難しい』とのこと。つまり完全に『日本語脳』が出来てしまっている人がいくら練習しても限界があるとのことです。日本人がより完璧な英語をマスターするには、やはり『構造的理解』が必要だとのことです。この本の中で説明されているのですが、これは英語に限らず重要なプロセスですので知っておく必要があると思います。つまり、、、

<有能性の4段階>

1.無意識的無能性(例:車の運転がまったくわからない状態)

2.意識的無能性(例:自分がうまく運転できないことに気づく段階)

3.意識的有能性(例:うまく運転するために、継続して意識的に注意を払う必要がある段階)

4.無意識的有能性(例:横に座ってる人に話しかけられながらでも、うまく運転できる段階)

があることです。これを英語学習に例えると

1.まったく英語がわからない状態
2.英語ができないことに気づく段階
3.英語の点数は取れるし、片言でも英語が話せる状態(日本語脳での英語)
4.自然と英語を使っている状態(英語脳)

となりますね。日本語の世界観が固まっている我々にとって、突然、英語脳をつくるなんて無理なのですね。車の運転でも英語でも楽器でも、新しいことを学ぶ際には『1』→『2』→『3』→『4』のプロセスが重要であり、『1』から『4』にワープするなどは無理な話なのです。よくわかります。とりわけ重要なのが『3』→『4』のプロセスで、このプロセスこそが北岡氏の言う『左脳的知識の右脳への落とし込み』となるのです。そして北岡氏は度々言います。左脳的知識を右脳に落とし込むのにNLPほど効果的なスキルはない、と。同時にNLPは無意識的・右脳的行動を左脳的知識へと理解する上でも効果的だと言っています。

初心者は『3』→『4』によって『左脳』→『右脳』のプロセスを通ることが不可欠なんですが、上級者はそれ以上を目指すために『右脳』→『左脳』への理解が必要だと言っています。この話を読んで思い出したことがあります。

アンドレ・アガシというテニスプレイヤーがいます(私はよく知らないのですが)。彼はNLPを効果的に用いるトレーナーとしてアンソニー・ロビンズにコーチを依頼しました。アガシが大スランプに陥っている時、ロビンズと一緒に復活方法を試みました。その時、自らのビデオを見ました。すると大きな発見をしたというのです。好調のときのビデオを見ると、アガシは上を見ながらコートに入ってきているのに、スランプの時は下を向いてコートに入ってきていたのです。そこで次の試合から上を向いてコートに入るようにしました。そしてスランプから脱出です。

これは無意識の行動パターン(右脳)を客観的に解析(左脳)してみることで、うまくいくパターンへと意識的に変換することができた一例です。アガシほどのプロになるとまさしく『右脳』→『左脳』のプロセスが効果的となるのでしょう。ただし初心者はまずは『理解』からスタートして、それを徐々に右脳・無意識に落とし込んでいくことが重要となります。そしていったん上級者となったら、逆に現在の無意識のパターンを見直すことが不可欠となるのですね。よくわかります。

そう言えば、昔、釜山大学の日本語学科の学生といろいろ交流していた時期があるのですが、彼らは1年ほどで日本語をほぼマスターしてしまいます。日本の京都大学くらいのレベルらしいので、頭もいいのでしょうが。もちろん勤勉でもあります。そして彼らに聞いてみたところ、大学に入ってから『日本語文法』をしっかりと学んだそうです。我々が中学の時に習った5段活用とか変格活用など、ものすごく詳しいし、我々が教えてもらっていないことまで詳しく学んでいました。そうやって『構造的理解』を進めることで、後は実践です。で、我々の日本語にしても、よく考えてみると、ある程度の教育を受けた人と、そうでない人の間では、話されている日本語が違いますよね。これは社会学的テーマではあるのでしょうが、日常会話レベルではほとんどすべての人が日本語を自由に扱っているのに、その中で教育レベルの高い人の話す日本語は明らかに違っていたりします。これも教育による構造的理解の表れなのかもしれません。

英語も同じことなのでしょうね。英会話教室に行っても、旅行会話くらいはできるようになるでしょうが、それ以上の高度な会話は難しいと感じています。だからと言って『構造的理解』だけで一気に英語が出来るようになるわけでもありません。北岡氏も言うように、毎日の習慣化とコツコツした積み重ねが重要であることは言うまでもありません。

他、この本に書かれてあるのは、『日本人の英語に対する苦手意識』を払拭するための方法論がいくつか紹介されています。NLPを知っている人にはおなじみの『アンカリング』や『リフレーミング』といったスキルなどです。その他、眼球動作パターンによる効果的な覚え方、アルファベットゲームによる無意識のリソースの活用法などが紹介されています。ま、この辺はいかにもNLP的ではありますが、私としてはちょっとおまけ的に感じたので、紹介は割愛させて頂きます。」

(本書評は、
http://katamich.exblog.jp/6572380/ から引用抜粋されたものです。)

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(以下に、この書評に対する北岡自身のコメントを記します。)

この書評は、非常に鋭い洞察を提示していると思います。特に、「構造的理解」と「日本語脳vs英語脳」の定義は極めて興味深いし、「外国人 (韓国人) の日本語の学び方」の言及も的を得ています。今後、この書評の著者の許可を得た上で、私は、これらの定義を使っていきたいと思っています。

このような、私の語学学習方法論を裏打ちしていただけるような書評にめぐり合うと、本書が、日本中の中学生、高校生、大学生、社会人に広く活用され、英語その他の言語を教授している学校や塾の先生の「バイブル」になってほしい、という私の「大いなる夢」がますます膨らみます。

ところで、この書評には「初心者は『3』 [意識的有能性] → 『4』 [無意識的有能性] によって『左脳』→『右脳』のプロセスを通ることが不可欠なんですが、上級者はそれ以上を目指すために『右脳』→『左脳』への理解が必要だと言っています」という記述がありますが、今、このことに触発されて私が気づくことは、この四段階の有能性の一つ一つの段階において、その段階をマスターするためには、英語学習者は、「左脳 ← → 右脳」の「スパイラル ループ」を経て、その段階の手順の一つ一つを「無意識的有能性」まで高めないと、次の段階に移ることはできない、という事実です。

この構図は、四段階の有能性の一つ一つに四段階の有能性が「入れ子」状態で含まれているという構図です。

いずれにしても、この四段階の有能性と各段階における左脳 (本書評で言う「日本脳的学習」) と右脳 (同じく「英語脳的学習」)の相互の関係性を明示的にマッピングできたら、すなわち、各段階の一つ一つにおいていつどのように左脳と右脳を使い分けるべきかを明示的に解明分析できたら、「日本の英語教育の失敗を反省してか、これまでの文法中心主義からオーラルやリスニング重視になりつつある」一方で、その「オーラルやリスニング」教授法自体に関しては、「完全に『日本語脳』が出来てしまっている人がいくら練習しても限界」があり、「世界観が出来ている人には難しい」というようなダブルバインド的な、惨めな日本の英語学習者の状況を完全打破できる方法論を提示することも可能のように思えます。

(この「出口なし」の状況は、大手書店に行くと、「英会話」のコーナーに何百、何千冊という本が並んでいる事実で象徴されています (「統語」や「構文」関連のコーナーなど存在しないに等しいです)。私には、「世界観が出来ている人には難しい」、「オーラルやリスニング」関連の本を「いくら練習しても限界」があるので英語力がまったく伸びない、かわいそうな英語学習者の強迫観念を煽るために、同じような手法の無数の「オーラルやリスニング」関連書が手を替え品を替え次から次へと出版され続けているようにしか、思えません。根本的に何かが間違っているのは、明らかです。

現在の英語市場において「5 文型」がタイトルの一部になっている英語 (統語関連) 学習書はほぼ皆無に近いですが (実のところ、私の本以外には、そのような本は 2 冊しかありません。これは、私は、ありえない、驚愕すべき事実だと思います。ちなみに、他の 2 冊と私の本は相互補完は可能であっても、相互否定されることはないと、私は理解しています)、この事実と、日本人がこれだけ英語ができない事実が相互関連していることは、私には、明らかすぎるように思えます。どのようにして、このような「盲点」 (すなわち、私の本でも指摘されている、最重要の 5 文型が左脳的にはわかったつもりでいても、実際的な右脳的落とし込み方がまったくわからないままでいる、いわば「耳年増」的状況) が、日本の英語教育において見逃され続けることが可能だったのでしょうか?)

おそらく、「5文型とNLPで英語はどんどん上達する」の続編が出版されるとしたら、この四段階の有能性と各段階における左脳と右脳の相互の関係性の明示的なマッピングも、そのトピックの一つになるかと思います。

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