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北岡用語解説集 (アーカイブ)

エッセイその五:北岡、魔術の構造を解明する?

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最新情報 1:本ページで見られる「専門用語」は、ほぼすべて、「北岡用語解説集」で解説されています。

最新情報 2:今後、北岡用語解説集の「アーカイブ」セクションに、逐次、書き下ろしエッセイをアップしていきます。乞うご期待ください。

本エッセイの「その三」と「その四」で、「唯心論者である神秘学、隠秘学の研究家が『あぐらをかいて、うかうかしていられないような』とんでもない発見と主張をしてきている」二人の神経科学者の発見を報告させていただきましたが、私は、現在、三人目の「神秘学的な志向性」があると思われる (「と思われる」という表現の理由は、一般的に、この方は「生命の機能は、細胞生物学的分析で完全解明できる」という「還元主義」の立場を取っている、と見られているからです) 神経科学者を研究してきています。

この学者は、2000 年にノーベル生理学・医学賞を受賞したオーストリア系米国人で、アメフラシという動物の細胞生物学的な観点からのニューロンに関係する実験を行い、その後、遺伝工学の技術を取り入れた細胞培養実験を通じて、条件反射的な短期記憶が、反復学習をすることで、どのように長期記憶としての恒久的学習パターンとして定着するかの細胞生物学的なメカニズムを解明しました (簡単に言うと、短期記憶はシナプス内の「化学的反応」のプロセスにしかすぎない一方、長期記憶は、その化学的反応がニューロンの細胞核にも影響を与える「構造的変化」のプロセスであることが発見されました)。

ちなみに、たしか、この学者がノーベル賞を受賞したのは、遺伝工学の技術を取り入れ始めた研究段階でこの新発見をする「以前」の細胞生物学的な研究段階での同氏の研究業績に対してでしたが、私は、個人的には、後期の研究段階におけるこの発見は、同氏がノーベル賞を再受賞してもいいくらいの価値があるのでは、と思っています (これまでに、ノーベル賞を二度受賞した人は、キュリー夫人を始め、三人いるようです)。

ということで、私は、現在、「エッセイその四」で紹介した神経科学者の「脳内全体の『脳網』レベルで [局所的な] 神経細胞が同期して発火することで生み出される『意識的思考』」についてのモデルと、本エッセイで紹介している神経科学者が解明した「条件反射的な短期記憶が、反復学習をすることで、どのように長期記憶としての恒久的学習パターンとして定着するか」の細胞生物学的・遺伝工学的メカニズムには共通点があると思っています。

その共通点は、「一部のニューロン (あるいは、ニューロン内のシナプス群) の局所的な変化反応の脳全体 (脳網) への『フラクタル』的な拡散発散」にありますが、私は、このことは、「一つの事象に関する (すなわち、局所的な) 『アンカーリング』による条件反射的な行動変容が、どのようにして、恒常的な (すなわち、脳全体の) 行動パターンの変容につながるか」に関する NLP における「経験則的」なモデルを、神経科学・細胞生物学・遺伝工学的なメカニズムとして、説明することにつながる、と現在考えています。

私の神経科学的研究は、つい最近始まったばかりですが、すでに、上記のような「(現代最新のハードウェア ツールである) 神経科学と (40 年前のソフトウェア ツールである) NLP のマッピング」が一部可能になっています。今後も、さらに神経科学的研究を続けて、このマッピングを完璧化することが、私のこれからの「実践的顕魂学」としてのライフワークの課題になると思っています。

今後の私の研究結果を乞うご期待ください。

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以上の文章を書いた後も、私の無意識ちゃんは、「(現代最新のハードウェア ツールである) 神経科学と (40 年前のソフトウェア ツールである) NLP のマッピング」を続けてきていますが (笑)、編集後記的に追記したいとことが二点あります。

一つ目としては、おそらく「魔術の構造の解明」にもつながるかもしれない、どえらい、しかしごく単純なことを発見しました。

すなわち、上に、「一部のニューロン (あるいは、ニューロン内のシナプス群) の局所的な変化反応の脳全体 (脳網) への『フラクタル』的な拡散発散」が起こることで、「一つの事象に関する (すなわち、局所的な) 『アンカーリング』による条件反射的な行動変容 [が] 恒常的な (すなわち、脳全体の) 行動パターンの変容につながる」ことを指摘させていただきましたが、結局のところ、人間は、幼児期の頃からありとあらゆるアンカーリング (条件反射) の学習を積み重ねてきているわけですが、その一つ一つの事象のニューロン レベルの発火が逐次、脳全体 (脳網) に「フラクタル」的、条件反射的に拡散発散されることで、その反応が意識化され、かつ、(一つの局所的なニューロンの発火ならまだしも、脳全体に広がった際の発火のし方があまりにも劇的なので) その脳網全体に広がった反応を自分では変えることができなくなっている、という図式が明らかになります。

ということは、そういう脳網全体の反応を引き起こしている元は、一つ一つのニューロン (あるいは、ニューロン内のシナプス群) であるので (注*)、NLP あるいはその他の方法を通じて、自分の好まない反応を引き起こさないようにその一つ一つのニューロン (あるいは、ニューロン内のシナプス群) を「潰す」 (私は、「庭にある石をひっくり返す」という表現を使うことがあります) 作業を続けていくことさえできれば、最終的には、ほとんどすべてのニューロン (あるいは、ニューロン内のシナプス群) が「沈静化」あるいは「コントロール下に置かれる」ことになり、その後は、人生で自分の描きたい絵を恒常的に描き続けることができるようになります (私は、この状態は「悟り」に近いと思っています)。

注*: この「一つ一つのニューロン (あるいは、ニューロン内のシナプス群) が独自に条件反射的な反応をすることができる」ことについては、「エッセイその四」で、私は、以下のように書かせていただいています。

最近の神経科学の発見によれば、たとえば、「クリントン大統領」 (該当の発見がなされたとき在任していた大統領の名前なので、現時点では、「トランプ大統領」とすべきですが) の顔だけに対して反応する神経細胞が存在することが発見されているようです (この特定の神経細胞は、クリントン大統領の写真だけにではなく、「クリントン」という言葉にも反応するらしいです (!))。

(通常、この「気の遠くなるような作業を『永遠に』続けられない」ということを、「扁桃体を快にできない」人々からよく聞きますが、私としては、もともと子供の頃この「ニューロン (あるいは、ニューロン内のシナプス群) の局所的発火 → 脳網全体の発火」の条件反射的学習を完全確立させた (= 自分自身の「世界地図」が確立した) のは 4 歳時くらいまでなので、理論的には、4 年間で「完全リバースエンジニアリング」できるはず、と見ています。この「学習解除」には、おそらく、「(音楽、芸能、語学、学術分野、等) どの学習領域においても、その領域をマスターするためには 1 万時間 (1 日 8 時間計算で約 3 年半) の練習と『学習の無意識化』が必要である」という「1 万時間ルール」が適用されるのではないか、と思えています (4 年間の努力さえ続けられない人に関しては、私は、何もコメントできません (笑))。)

ちなみに、「魔術は、意思に従う形で変化を引き起こさせる科学的技法である (Magick is the Science and Art of causing Change to occur in conformity with Will.)」という定義がありますが、私は、以上のことを達成することは、この意味での魔術の実践以外の何物でもないと考えています (笑)。

 

二点目としては、最近、ある方から、「たしかに、70 年代、80 年代は、NLP は、『カウンターカルチャーの旗振り』として、極めて重要な役割を演じたが、現代においては、その役割は、むしろ、AI、IOT、VR 等に取って代わられている。北岡さんの NLP は、例外的に、普遍的な『印哲』の要素が入っているので、『没落』を逃れているが、フレーミングを現代人に合うように変える必要があると思う」という意味の、極めて興味深い指摘をしていただきました。

私自身は、いまだに「現象界レベルの方法論としての NLP」の絶大さは認めていますが、私の (現在進行形の神経科学の研究を含む) これまでの研究成果全体を、もう一度、「さらに大きな観点」から位置付けし直すことは、まったくやぶさかではないです。そういう意味で、最近、リリースした「Brain Design Studio 運営動画コンテンツ (通信制資格コース『ザ バイブル オブ ザ バイブル』教材) 配信サービス」 (http://www.bds.tokyo) の教材も、「5年間に教えるのを止めた業界での北岡式『臨床ワーク』教材」の位置付けでも、OK かと思っています。

この二点目は、私の「密かな重要な決意」と取っていただいてもけっこうです (笑)。